Discover 栃木 温泉文化遺産(温泉文化史)
 
 ○ 神橋
 ○ 日光東照宮の温泉
 ○ 日光二社一寺の発電所


神橋 日光市上鉢石町1112

 日光二荒山神社の建造物で、国の重要文化財に指定されています。
 神橋は神聖な橋として尊ばれ、寛永13(1636)年に造り替えられてから、神事・将軍社参・勅使・幣帛供進使などが参向のときのみ使用され、
 一般の通行は下流に仮橋(日光橋)を架けて通行することとなりました。
 明治35(1902)年に洪水で流され、明治37(1904)年に再建されています。

  

「日本名勝図会 神橋」(小林清親)

  

「千代田之御表 日光御社参神橋」(楊洲周延 明治30年)

 将軍ですから、神橋を渡っています。徒歩です。

   

「千代田之御表 日光御社参大祭ノ図」(楊洲周延 明治30年)

 延々と続く長い行列です。馬に乗っているのが将軍かと思います。

  

「千代田之御表 日光御社参」(楊洲周延 明治30年)

 将軍の御社参が描かれています。

  

「日光神橋」

 ジョサイア・コンドルは、来日した明治10(1877)年の夏季休暇に日光を訪れた際に画いた日光神橋の写生画です。
 コンドル思い入れの作で、常に居室の壁間に掲げていました。
 現在は所在不明の写生画です。

  


日光東照宮 晃陽苑  日光市瀬尾1640-14 0288-53-1150 ホームページ

 大地主の東照宮、晃陽苑の敷地はとてつもなく広大、4万坪。

 2012(平成24)年2月23日の栃木県環境審議会温泉部会で、
 宗教法人東照宮が「動力」許可(日光市瀬尾字川前1640-12)を受けました。
 掘削の許可の記録は見た覚えがないので、井水を得ようとしたら温泉が出たのかもしれません。

 2012年4月28日開湯です(日光湧水から温泉に切り替え)。
 宗教法人の温泉は栃木では5か所目(日光市3、那須町1、那須塩原市1)

 分析書の源泉名は「仮称 東照宮 葵の湯」
 源泉名「東照宮 福徳の湯」地下1500m掘削の自家源泉。
 泉温36.0℃ 湧出量150リットル pH9.16 成分総計0.3g
 影響を与える事項の掲示はないですが、加温や循環あり。塩素臭はありません。
 内湯、露天風呂、壺湯(2つ)すべてに温泉使用。

 内湯は、国の特別史跡&特別記念物「日光杉並木」の枯損木を利用した「杉並木風呂」です。
 側面底面から冷ための源泉投入。目に見える湯口は循環分でしょう。
 内湯と壺湯は微褐色で湯花が浮遊ですが、露天は透明な黄色っぽい色なので、ろ過しているかな。

 日光東照宮の温泉に入るのもなかなか乙だと思います。

 残念ながら、日帰り入浴は止めたようです。

     

     

      

    


日光二社一寺自家用協同組合滝尾発電所 日光市山内

 日光二社一寺は、水力発電所を有し、日光山内の施設で消費されています。
 温泉旅館はあまり驚きませんが、発電所も持っているなんて少々驚き。
  
 滝尾発電所を運営するのは、日光東照宮と日光二荒山神社、輪王寺が共同で設立した
 「日光二社一寺自家用協同組合」。鬼怒川の支流・稲荷川から取水しています。

     

 出典:全国小水力利用促進協議会のサイト


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