妙雲禅尼は、小滝の仏岩の下に庵を結び、毎夜、月を見ては京の都を懐かしんだと言います。
現在の妙雲寺の裏山の上から月が出て来たので、この山を吐月峰と言ったと伝わっています。
<吐月の湯>
ジモ専の共同浴場に「吐月の湯」があります。
昔からある呼び名や地名を、地域の人たちが大事にしてきたことがうかがえます。
妙雲寺の裏の沢を平井沢と言いますが、昔は飛来沢と呼ばれていました。
伝説では、小滝の仏岩に安置した仏様がここへ飛んで来たので、
妙雲禅尼はここへ庵を結び、建久五(1192)年1月5日に亡くなるまで暮らしたと伝わっています。
<飛来源泉>
百観音から下りてくると、飛来源泉があり、飲めます。
平家塚から先に行くと飛来沢(平井沢)があります。
塩原の竜頭が吐き出す水は平井沢の水です。
「水栓 大正、昭和にかけて門前町内の各所にあったもの」
<平井沢>
平井沢から大量に引き込んだ水と湧水が妙雲寺に向かっています。
平井沢は、見晴釣堀園の横を通り、箒川へ合流します。
<飛来沢湧水>
門前温泉から古町温泉の国道400号線沿いに、竜頭の栓から水が流れ出ています。
竜頭は「蛇体鉄栓式共用栓」といい「蛇口」の語源となったとも言われています。
竜頭は同じですが、水受けはじめ千差万別、色々な表情です。金魚がいたこともありました。
福渡にもあり、松屋の前や、箒川沿の遊歩道で水を出しています。
松屋の前の竜頭は「飛来沢湧水」ではなく「不動沢」から引いているようです。
「竜頭の由来
正式には蛇体鉄柱式共用栓といい蛇口の語源となったとも言われる。
門前温泉では明治三十九年より昭和三十二年の大火まで共用水道として活用されていた。
平成九年、大火を免れた原型の鋳型を取り四十年ぶりに
「清き水と鐘の鳴る街」
というこの地のシンボルとして復活した。
竜頭が吐き出す水はむかし通り飛来沢湧水を引き入れている。
町内に二十一台設置され街並みを飾っている。」(説明板)
(以前の説明板と現在の説明板で若干記載が違い、現在の説明板を記載しました)
<飲泉所でも活用>
大網の湯守田中屋では、竜頭が飲泉用に活用されています。
湯守田中屋(2基)
山形屋の竜頭の水受けは、入浴する乙女が風流に感じます。
この他、箒川沿遊歩道にもあります。
松屋 坂口屋(廃業) 玉之屋(廃業) 和泉屋 丸屋
山形屋(廃業) 恵山荘 遊歩道
福渡温泉神社 水は出ていません
大和屋旅館(廃業) 湧花庵
竜頭の由来には、「町内に21台設置され街並みを飾っている。」と記載されていますが、
塩原全体では、確認したらもっともっと多いです。
由来の説明板は、門前の竜頭だけに掲示されているので、町内とは門前町のことを指していると思います。
妙雲寺:飛来沢に近い竜頭。 国道沿の竜頭。 ライオン口もあり
手打ちそば三條屋:水受けの下に小石のフクロウ。
高砂屋:水受け周りは、緑いっぱいです。
そば処遊蕎/高島屋商店:龍頭の湧水が水車を回しています。風流です。
深山観光本社(閉店):石組みの立派な水受けです。
鈴木屋物産店:水受けは苔が生し風流です。
初音寿司:立派な水受です。
静観荘古山:入り口左手奥まったところ。
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ホテルニュー塩原湯仙郷:使用されていない入り口にあります。
旭亭:龍頭の横には、赤祠もあります。
秀山閣 佐か茂登(閉館):閉館したため、水は落ちていません。
おしゃれと文化の店 ふくだや
2019年9月、解体作業
常盤ホテル:
龍頭から源泉「仙人風呂」が落ちてきています。飲泉所とのこと。
ホテルの方曰く、みなさん、水だと思っているみたい。自分も平井沢湧水と思っていました。
山口屋:昔は水受けに金魚が泳いでいました。露天風呂の池に引っ越したかな。
水車とメロン亭の間の店
日の出写真館
市営無料駐車場
ここにもありました。以前の説明板が放置されています。
以前の説明板と竜頭 どこの竜頭だったか失念。
多助物産店 上会津屋
上会津屋は水量多いですね。
多助物産店 上会津屋