湯岐(ゆじまた)温泉は阿武隈山の標高500mに位置します。
近くに不動滝があり、迫力はいまいち。
井桁屋が2017年3月に廃業し、2軒の旅館と、岩風呂(共同浴場)があります。
岩風呂は最上部の山形屋旅館の玄関先にあり、入浴も山形屋旅館で受付300円。
「岩風呂」の看板と「湯岐温泉源泉地28番地」の看板があります。
影響を与える事項は
「気温の低い期間は入浴に適した温度に加温」
混浴で浴室のすぐよこに脱衣所。奥にはアコーディオンカーテンがあり、区切れるようになっています。
暖まるほうの湯舟は、側面から注湯。下の岩風呂にオーバーフローしていきます。
岩風呂の湯口は3カ所。
上の湯舟からのオーバーフロー分と湯舟の深みの花崗岩の間から泡ブクブク!
深みにあるパイプから熱めの湯が出ています。
源泉名「湯岐温泉」(湧出地湯岐33)と、源泉名「山形屋旅館」(湧出地湯岐28)の2源泉があるので、
パイプからの源泉は湧出地が別の源泉「湯岐温泉」かな?
3か所からの投入で、湯舟内は適温です。
ペンキで青く塗られた部分は平面で浅いのですが、岩肌むき出し部分は深いです。
中段もあるので腰掛け湯に最適です。
震災後温泉枯渇で新たに掘削しています。
パンフレットもらっただけで、湯づかい考えると入湯する気力が出ません。
閉館したみたいですね、残念。
湯岐温泉にほど近い山の中の1軒宿、志保の湯温泉。
宿のパンフに、文明18年(1486)、奥州行脚の際に立ち寄った栗田道興法親王の詠んだ句が紹介されています。
「浦遠き岸は霞の色ばかり 湧きてくもらぬ志保の湯の山」
茅葺きの旧館が残っていて、茅葺きからは木々が生えています。
まもなく周りの木々と同一化しそうな勢いです。
平屋建ての建物一帯はキレイに草刈りもされ、電気も通じています。
灯油タンクからは、ブィーンと音が聞こえてきます。
源泉は昔のままの位置で、加温しているのでしょう。
浴室は別棟で、宿の右手にあります。
窓が4方向から陽光まばゆくタイル張りの浴室でとても明るい。
右の浴槽は壁の側面から加温源泉が投入されています。
吸い込み口はなく、オーバーフローしており、加温源泉掛け流し。
左の浴槽は2本の打たせ湯から源泉(29℃)が投入されています。
温かい湯と源泉風呂を交互に楽しみました。
交互につかると源泉風呂はさほど冷たい浴感はしません。
ぬるすべのいい浴感です。
カランも源泉で顔洗うと「ぬめり」が全然とれません。松島温泉のカランと同等の実力と感じました。