ほっと湯WEB【福島】
 
 いわき市 常磐湯本町


○いわき湯本温泉

 日本の三大古泉(道後温泉、有馬温泉、三箱の御湯)として知られていました。

 開湯は奈良時代と歴史は古く、温泉は地表に湧出していました。
 明治期になると石炭採掘で温泉面の低下を来し、大正8年には湯脈が断たれ温泉町として機能を失います。
 現在は、海面下約40mまで湯面が上がってきているようです。

 「いわき湯本温泉旅館協同組合」のサイトは充実しています。
  【分析表の記載】 
  【温泉の特徴】図解入りでわかりやすい。

 (以下はサイトより抜粋) 

 「いわき湯本温泉の源泉は、石炭採掘の為の後遺症で現在自噴箇所はありませんが、
 推定で海面準下約40mぐらいまで湯面が上がってきていると思われます。」

 現状の源泉は、海面準下約800m地点より、約50m地点の貯湯槽にパイプで誘導し
 そこから直接ポンプにより揚湯しています。
 揚湯量は、毎分5トン(財産区2トン ハワイアンズ3トン利用)で、
 町内の地下パイプを通し各施設に配湯して、浴槽の吐湯口で50度以上を保っています。

 泉質は【含硫黄ーナトリウムー塩化物・硫酸塩温泉】俗称『硫黄泉』で、
 「美人の湯」(美肌作用・解毒作用・末梢血管拡張作用)、
 「心臓の湯」(血圧を低下させる?動脈硬化、高血圧に効く)、
 「熱の湯」(高齢者向き?保温効果が高い)を始め数々の効能を併せ持っています。
 ポンプで加圧配湯しているため、水道の様に、バルブの開閉だけで利用でき簡便です。
  地区内では、一般家庭での利用も少なくありません。」


常磐湯本温泉株式会社源泉揚湯場  いわき市常磐湯本町台山20-1

 いわき湯本温泉の源泉地である常磐湯本温泉株式会社源泉揚湯場です。
 大きなタンクがあります。

 源泉名「いわき湯本温泉 湯本温泉源泉」
 源泉所在地「いわき市常磐湯本町台山20番1」

 常磐湯本温泉株式会社は第3セクターです。
 常磐興産(旧炭鉱)50%、いわき市30%、湯本財産区20%の出資です。
 湯本財産区(2t)、常磐興産(3t)へ配湯しています。

 源泉地のここには、源泉足湯があります。(見学で利用可)

   
 

□温泉第2配湯所

 温泉神社わきの常磐支所敷地内に、温泉第二配湯所があります。
 ここのタンクには鶴の伝説が描かれています。

   
 

□源泉第4配湯所/いわき湯本温泉スタンド  いわき市常磐下湯長谷町岩崎

 湯本温泉街の中心地から離れたところ、郵便局の裏手に温泉スタンドがあります。
 配湯の中継点ともなっており巨大なタンク群が目をひきます。

 温泉スタンドの利用案内があります。
 財産区の所有で、温泉の購入はプリペイドカード方式。
 いわき市常磐支所財産区で専用カードを買わないと現金では使えません。

 温泉は財産区、旅館、施設、家庭等に配湯されているので
 温泉スタンドがあってもまったく人が来ないです。
 
 道路沿いに「いわき湯本 温泉スタンド 入り口」の看板
 広いスペースに屋根付き、「わが家で温泉」のロゴ看板。
 200リッターと1000リッターのポンプ装置があります。

 「第4地区配湯流入管」「第5地区配湯返り管」「温泉スタンド返り管」など
 パイプが走り回っています。
 流入管と返り管があり、源泉は長旅に出て戻ってくる集中管理方式。
 ここまででも、源泉地からはかなり距離があります。
 
    

    

    


□足湯・手湯

○駅の足湯  湯本駅下りホーム

 2015/3/29リニューアルオープン。
 入場券買ってまで入る気もしないのでパス。
 

○愛湯物語広場「あし湯」 いわき市常磐湯本町天王崎92

 駅前に愛湯物語広場「あし湯」があります。
 2006(平成18)年3月5日リニューオープン。
 腰掛け部が石造りの足湯です。

    
 

○鶴のあし湯  いわき市常磐湯本町三函281-1

 温泉街近くに「鶴の足湯」があります。2006(平成18)年3月18日オープン。
 とっても大きな広場が足湯前にあります。
 一番新しい足湯です。いい雰囲気を出しています。

     
 

○温泉モニュメント(足湯)  いわき市常磐湯本町天王崎地内
 
 湯本駅の国道をはさんだ向かい、御幸山公園入り口にあります。
 愛湯物語のあし湯や鶴のあし湯は人が多いのですが、ここはだれもきません。
 足湯と手湯があります。

    
 

温泉神社 いわき市常磐湯本町三凾322

 鳥居の脇の石碑に、温泉をかけ流しています。
 さすが温泉神社といったところでしょうか。
 鳥居と反対方向の道が「温泉通り」です。

     
 

○交流広場 足湯  上町通り

 撤去されています。
 

○松柏館 手湯  いわき市常磐湯本町三凾158 松柏館の横道路沿

 廃止されています。

   
 

いわき市石炭・化石館 ほるる 足湯  いわき市常磐湯本町向田3-1 0246-42-3155

 足湯はイベント時のみのようで、撤去されています。

  
 

○駅前コンビニ「ワイワイショップ」(旧ヤマザキデイリーストアー) いわき市常磐湯本町天王崎38 0246-43-6891

 こちらで便利な地図をもらます。
 もらった地図の拡大版があちこちに掲示されています。

   
 

○新高パン店 いわき市常磐湯本町天王崎37 0246-42-2836

 新高パン店でパン購入。昔ながらのパン屋。

    


○さはこの湯  いわき市常磐湯本町三函176-1 0246-43-0385

 いわき湯本温泉の象徴的存在「さはこの湯 公衆浴場」
 温泉神社から温泉通りを歩いて数分のところにあります。

 一般財団法人いわき市公園緑地観光公社が運営、1995年に建てられています。
 「さはこの門」「火の見檜」を配置した江戸末期の建物様式を再現した純和風の建物です。

 「さはこの湯」を横から見ると、正面から見ると見えませんが、「火の見櫓」の後ろになにやらタンクが見えます。
 湯をいったんここに貯めているのでしょう。

 2階には温泉資料展示コーナー、マッサージ室、3階には大広間があります。
 見た目は和風の3階建てですが、地下1階、地上4階建の鉄骨造です。

 1階 幸福の湯、宝の湯、長寿の湯(障害者用風呂)
 2階 温泉資料展示コーナー(期待は禁物)、男子・女子更衣室
 3階 大広間
    (浴室、脱衣所に反比例して、とっても広い。食堂はないので、出前注文。)

 湯舟はに一日おきに男女入れ替えとなります。
 利用時は、手前の和風「幸福の湯」が男湯、奥の岩風呂「宝の湯」が女湯でした。

 「幸福の湯」の湯舟は8角形です。
 天井も8角形です。
 ピラミッドパワーを吸収というわけではありません。

 源泉名「湯本温泉源泉」
 サイトには「泉質:硫黄水」となっています。昔からず〜とこの表記で直しませんね、さすが財団法人。
 「源泉の温度が高すぎる場合のみ加水することがあります。」
 「さはこの湯の温泉については、循環方式ではなく、かけ流しの方法で
  営業をさせて頂いております。
  加えて、毎日営業終了時に湯を完全に抜き、清掃と消毒を行っております。」

 湯舟内は適温だったので、加水していますね。
 熱めと思われる小さい湯舟もさほどではありませんでした。
 もっと鮮度を実感できても良さそうに思えるのですが。。。

 湯口はみかげ石、小さいほうの湯舟の湯口もみかげ石。
 両湯舟ともオーバーフローあり。

 塩素臭はありませんが、温泉らしい臭いもありません。
 石けんはありますが、シャンプーはありません。230円だもの。

     

     

     
 
     

     

  


公衆浴場 みゆきの湯  いわき市常磐湯本町天王崎1-8 0246-43-1526

 三函にあった「東湯」が2007/10/31に閉館、駅前に移転とのことで、「みゆきの湯」が2007/11/7オープン。
 共同浴場ではなく公衆浴場となっています。

 源泉名「湯本温泉源泉」温度調整のため、加水あり。
 高温(44度)、常温(41度)の2種の浴槽。
 かけ湯はかすかに白濁しており温泉らしさを感じます。

     

<東湯公衆浴場>(2007/10/31閉館→更地) いわき市常磐湯本町三函

 常磐湯本財産区が所有する公衆浴場が2カ所(東湯、上の湯)ありましたが、
 東湯は1963(昭和38)年に建設され、老朽化著しく、敷地が狭いことから改修が検討されていました。
 東湯は閉鎖し更地となり、駅前にみゆきの湯が整備されました。

   

<存在していた時の入湯記>
 
 湯舟につかると熱い、熱い、熱くて動けないです。
 だれも水で埋めていないんだなぁ、これが!
 しばらくしてご老人方が一気にいなくなり、入浴客は自分含めて2人。
 中年のおじさん「老人がいると気つかって水だせないんだよな!」
 「みんな出たから後は好きな温度に水出してしたらいいよ」
 うほほぉ、水道の蛇口をひねる自由権を得たのでした。

 エメラルドグリーンぽい色をしています。硫黄臭。
 老人は加水なし、自分はかけ流しでなくても加水して入りたい。

 ライオン湯口。カランの湯口も源泉。カランから出てくる源泉が卵臭でいい感じ。
 シャワー、シャンプー、ドライヤーなんにもない。扇風機はあるが冷房はない。70円の掛け流しだもの。
 「さはこの湯」のすぐ横にあるのに同じ源泉とはとうてい思えませんでした。

     

     


○上の湯公衆浴場  いわき市常磐湯本町上川1 0248-43-3017

 財産区所有の公衆浴場です。
 「東湯」が閉鎖、駅前にみゆきの湯として移転したので、
 昔ながらの共同浴場はここだけとなりました。

 「上川地区集会所」の看板が2階に出ています。
 上の湯は1階、右手が男湯、左手が女湯。
 男、女の銭湯チックな照明があります。

 上の湯の正面玄関は、集会所らしくいろいろと掲示が出ています。

 「上の湯 常磐湯本財産区」暖簾がいい雰囲気。
 暖簾をくぐり中へ入ると番台におじさんが座っています。

 脱衣所に、鍵付きロッカーと脱衣棚があります。
 脱衣所からサッシのドアをあけると内湯。
 台形の湯舟で、湯口が上辺で長く、下辺が脱衣所側です。

 カランは4つ、カランの湯も源泉です、顔を洗うと硫化水素臭で気持ちいい。
 お湯は熱くて、湯舟内確認で倍速で動こうものなら熱い湯が体に突き刺される感じです。
 動かず「じー」と湯につかります。慣れたところで低速で動きます。
 成長しきれていない白い湯の花が舞っています。
 以前の源泉の湯口は茶色の「あひる」、勢いよく激熱の湯が注がれています。
 白の「鳩」は、蛇口をひねると水が出ます。(現在は普通の箱形の湯口となりました)
 「さはこの湯」と同じ源泉なのかと感じるほどの雲泥の差を感じます。

 いわき湯本温泉にあっては、鮮度の良い湯でした。

     

     

    


スパホテル スミレ館  いわき市常磐湯本町三函197 0246-42-2155

 古滝屋と同経営のホテルなので、古滝屋の歴史が掲示されています。

 源泉をタンクに貯めずに、配湯管から直接浴槽に投入湯の源泉直結のためでしょうかね、
 湯の鮮度が良くエメラルドグリーンです。

 いわき湯本温泉は、同じ源泉使用なのに、入る場所によって同じ源泉なのかと思うぐらい色々です。
 スミレ館は投湯量が毎分10リットルと上の湯よりは少ないので、湯舟内は適温。 
 浴場は6階(というより屋上)にあるので、景観が良いです。

     

     

     

     

     

   


○元禄彩雅宿 古滝屋  いわき市常磐湯本町三函208 0246-43-2191

 斜傾地に段々畑状に建てられています。
 震災後休業していましたが、2012年7月再開。
 
 (震災前の記録です。
  現在:9階は女性宿泊者専用「空中露天風呂湯あみ」となり、
     7階の「福の湯」湯小屋は取り壊され、半露天風呂にリニューされています。)

 福の湯は15時からの利用のため、福の湯狙いで、日帰り入浴時間帯の遅めに行きました。
 日帰り入浴の案内の紙を渡され、時間や場所の確認ができて迷わずにすみます。
 同じ源泉なのに、湯の状態が色々。
 7階福の湯(別棟)→9階浮世風呂→6階大黒の湯 福の湯が一番良かったです。
 
 ※毎月26日は風呂の日で日帰り入浴が260円(通常800円)で利用できるようです。

    

<9階 露天風呂「浮世風呂」>

 9階は屋上です。
 現在は、女性宿泊者専用「空中露天風呂湯あみ」にリニューアルされています。

    

<6階 大黒の湯>

 「衛生管理のため塩素剤を通年使用しております」の記載。
 完全かけ流しではなかったのですが、塩素臭は気になりませんでした。

     

<7階 福の湯>

 湯小屋は取り壊され、現在は半露天風呂にリニューされています。
 雰囲気もお湯も良かったんですけどね。

     

     

    


旅館こいと  いわき市常磐湯本町笠井1 0246-42-2151

 トンネル通路の先に浴室があります。
 露天風呂の景観は裏山の斜面。でもかけ流しの良い湯でした。
 
    

    

     

     


○つかこし旅館(閉館)  いわき市常磐湯本町三函80 0246-43-3000

 新館と旧館をあわせても客室9室の家族経営の小さな宿。
 ご主人は板前、自分で中央市場に買い出しに行くので、安く新鮮な材料で季節に合った料理が自慢。
 面構えは「仕出し」の看板、仕出し屋と兼業です。

 浴室は半露天風呂。ご自慢の風呂です。

 震災後、営業休止となり、残念。

     

     

     


○雨情/いわき市常磐湯本町

 野口雨情は大正4年(1915)33歳の時から大正7年まで、湯本を生活の場とします。
 大正4年(1915)5月、ヒロ夫人は、協議離婚を届出、実家(栃木県喜連川)へ帰ります。
 大正4年6月、雨情は2人の子を連れ、湯本の芸妓置屋柏屋女将(明村まち)方で暮らします。
 三函座の並びの家(平成17年取り壊し)で暮らしていた時は帳簿付け、付け馬、女衒をしていました。
 三函座は白石菓子店の横の路地を入った先にありました。平成25(2013)年3月に取り壊されました。

 大正7年(1918)に置屋柏屋の女将(明村まち)と別れ、
 喜連川から磯原の野口家に戻ったひろに長男雅夫、二女の美晴子を託し、
 単身水戸に出て、茨城県下妻町の中里家の長女つると結婚します。
 (柏屋に出入りしていた旅館みよし野の娘中里つる 半玉 ←未確認)

 大正9年(1920)9月、ヒロが子供を養育するため磯原の野口家に戻り長男雅夫の母として入籍します。
 昭和18年、ヒロは野口家に復籍します。
 磯原の野口家に野口雨情の墓、小平霊園に雨情とつる夫人の墓があります。

     
 

○野口雨情記念湯本温泉童謡館 いわき市常磐湯本町三函204 0246-44-0500 9:00-17:00 無料

     


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