日本秘湯を守る会の会員宿。
<夫婦石湯>
宿のご先祖が湯業を始め、「夫婦石湯」と称したという当時の経緯が刻まれた碑が、
玄関向かって左にあります。
「夫婦石湯
此の一郷は湯の沢と呼稱す。蓋夏日炎天に水面白性の湯華を浮出し、
冬日は水烟昇って氷結無く水底暗黒色を呈し硫気鼻を衝く。
之に浴すればまた病治る故に古へより戸々以て湯業を営むなり。
天保十三年神を奉ずるの地に相撲あり、本村の人五十嵐春昌の次男東之進、
太鼓を負い櫓上に登樓の途、誤って墜落し打身症を患い百万医療中或る夜
夢に赤白二神温湯の湧くを指して曰く、汝此の湯に浴せば必ずや全快すべし。
驚き夢覚め則ち湯に浴する数日忽ち全快し丐んぬ。
此に於て意を決し、世上の患者を救済せんと欲す。
時に年嘉永七年六月十五日湯業を再興し夫婦石湯と稱す。
遠近の患者親しく之に浴し百病は癒え名声遠國に伝達す。」
※「湯の澤鉱泉→湯の澤鉱泉の伝承」に記載されている内容を転記しました。
<岩風呂>
内湯は岩風呂と檜風呂2か所あり、時間ごと男女入れ替え。
訪問時、男湯は昔からある岩風呂の利用。
源泉名「湯の沢鉱泉」加温、循環ろ過、銀イオン滅菌、溢れたら源泉を投入
(以前は、銀イオン滅菌の掲示がありましたが、現在は不明。)
以前は「美和温泉 ささの湯」の名称でしたが、
分析の結果温泉ではなくなり、施設名称から温泉がとれ「美和
ささの湯」の名称となりました。
こんな山中に、どこからこんなに人が集まったのかと思うほど、立地とはアンバランスに駐車場の車が多いです。
食堂人多く、休憩所で寝ている人が多いです。
温泉ではなくなったたため、分析書と影響を与える事項の掲示は見あたりません。
内湯、露天とも気になる塩素臭あり。お湯は特に特徴はありません。
メインの目的地である那須烏山市の「とっちゃん家」(現:閉店)に向かいました。
大子町の温泉で、かけ流しは、袋田温泉 思い出浪漫館「源泉かけ流し渓流露天風呂」だけでした。
浅川温泉弁天の湯は、カランも脱衣所の蛇口も、すべて源泉使用で、湯舟は、かけ流しではなかったですが良い湯でした。
○袋田温泉 思い出浪漫館 大子町袋田978 0295-72-3111
日帰り入浴は11:00〜14:30(受付14:00) 1000円
大浴場・庭園露天風呂の利用は12:00〜14:30ですが
源泉かけ流し渓流露天風呂の利用は11:00〜12:00と短時間です。
<大浴場・露天風呂>
玄関から入って左手のフロントで受付、階下の浴室へ。
階段を下り、右へ行くと男性大浴場・露天風呂、左へ行くと女性大浴場・露天風呂
大浴場・露天風呂は、加温、循環ろ過、塩素。
露天風呂はしっかりオーバーフローしており、湯船の半分は寝湯の高さなので、
内湯よりも湯が新鮮で、ぬるすべ感も勝ります。
<源泉かけ流し渓流露天風呂>
渓流露天風呂は、女性大浴場を通り過ぎ、廊下の突き当たりのドアへ進みます。
ドアを開け、スリッパに履き替えます。
川に面して休憩所があります、アブが寄ってくるので要注意です。
いったん外に出るので、傘が用意されています。
床が斜めになった通路を進み、階段を降りると渓流露天風呂の湯小屋です。
分析書掲示は「袋田温泉1号泉」
影響を与える事項の掲示はなし(でも、加温源泉投入かな)
震災後、泉温も上がって、白濁したとのことですが、すぐに震災前の透明に戻っています。
渓流露天風呂は、袋田の滝から流れている滝川が目前です。
下りていけば滝川に手が届きます。
ナースコールのボタンがあり配慮に感心しました。
対岸の岩にがんばって根を生やしている木にたくましさを感じます。
ニョロニョロ動くものが目に入りました、蛇でした。
浴感は、思いのほかぬるすべでした。
アブの攻撃に悩まされるも、贅沢な独り占めでした。
<徳富蘇峰漢詩碑>
駐車場の一角に徳富蘇峰の漢詩碑があります。
『山似晝屏囲四方 水如翠帯一川長 更有温泉迸玉液 人間此處是仙郷』と記されています。
他に「関鉄之助歌碑」があります。