大曽根商店街のインパクト強烈な朽ち果てた花屋と化粧品店との間にへこんで銭湯があります。
1966(昭和41)年に建て替えられた、番台、大き屋根、高い天井の昭和レトロな「ザ・銭湯」です。
コインランドリーもあります。
女将の2人の弟が経営していた大黒湯(中区本牧元町)廃業、太平館(西区久保町)2016/8/22廃業。
営業終了時間が段々と早まり、現在の営業時間は22:00まで。
ご高齢のご夫妻で、いつ廃業してもおかしくないと思います。
営業しているうちは、温泉風呂の神様にお会いしに再訪しようと思った温泉銭湯です。
<暖簾>
暖簾は「kao White」
下足箱が真新しいですが、昔ながらの木鍵です。
<銭湯すたれば人情もすたる>
入口に、詩人田村隆一の詩が掲示されています。
「銭湯すたれば 人情もすたる
銭湯を知らない子供たちに
集団生活のルールとマナーを教えよ
自宅にふろありといえども
そのポリぶろは親子のしゃべり合う場にあらず、
ただ体を洗うだけ。
タオルのしぼり方、体を洗う順序など、
基本的ルールは だれが教えるのか。
我はわがルーツをもとめて銭湯へ!
田村隆一 」
<カランがいっぱい>
両壁にはカランが各9個で計18個。上部固定シャワーが各8個。
中央にカランが1列各7個の4列で計28個。
カラン総数46個(昔は1日800人の利用)。
現在は1日約50人の利用でスカスカです。
両壁の鏡には、地元商店街の広告が書かれています。
昔ながらの広告が消えていく中、ここは残っています。
<ペンキ絵>
背景のペンキ絵は、男女にまたがる富士山と湖です。
富士山は、山頂が太陽光で黄金色になっています。
湖には、松の生えた岩礁、ヨットや帆船が描かれています。
以前のペンキ絵は亡早川利光絵師による大歩危の景色(男湯)と、南伊豆(女湯)だったようですが、
早川師の作品は描き替えが進み、太平館は、中島盛男絵師の作品となっています。
ペンキ絵を背景に中島絵師のインタビューと写真がありました。ここ。
<タイルモザイク>
浴槽上とペンキ絵の間には、熱帯魚のタイルモザイクです。
<源泉名>
源泉名「台帳番号 横浜第38号」
ナトリウム-炭酸水素塩冷鉱泉 泉温:17.4℃ PH:7.8
成分総計1.508g 炭酸水素イオン948mg 有機物76.9mg
分析書:平成27年8月17日
古い分析書(時期不明)
成分総計2349mg ヒドロ炭酸1470mg 有機物145mg
「加温、加熱の為に循環」
加水なし・消毒なしです。
<浴槽>
真湯の座湯ジェット風呂と敷地内地下80mから湧出する横浜第38号を使用する
小浴槽(深い)と、大浴槽(浅い)があります。源泉の自在蛇口あり。
小浴槽と大浴槽は、仕切の間で繋がっています。
透明度3cm未満で真っ黒です。
ケロリン桶に湯をすくうと鏡面となる黒さ。
温度計は42℃を示していました。
「温泉風呂の神様」がおられます。