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 中之条町 旧六合村 暮坂峠


○暮坂峠

 草津から国道292号で六合へ。県道55号(草津中之条線)へ左折、白砂川を渡り暮坂峠へ向かいます。

 六合から暮坂峠(花敷温泉)まで「牧水コース」として
 「牧水の歩いた道 若山牧水歌碑」の案内標識とともに、木製や石造りの歌碑が14か所あります。
 案内標識のない石碑もあるので、その数はもっと多いです。
 

@花敷温泉

 「ひと夜寝てわがたち出づる山蔭の温泉の村に雪降りにけり 牧水
        大正十一年十月十九日関晴館に泊る」

  
 

A六合小学校 中之条町大字小雨599-1

 「大正十一年十月   牧水
  おもはぬに村ありて名のやさしかる
  小雨の里といふにぞありけり
  学校にもの読める声のなつかしさ身に
  しみとほる山里すぎて」

     

○民宿「山市屋」 中之条町生須333

 白砂川を渡ると、右手に廃業民宿「山市屋」
 数多くの碑があります。

     
 

B生須歌碑苑 中之条町生須 

○牧水歌碑 中之条町生須

 「みなかみ紀行 「枯野の旅」より
  さびしさよ 落葉がくれに 咲きてをる
  深山りんだうの 濃むらさきの花  若山牧水
          平成八年十月吉日
            伊勢崎市星野石材店建之贈 
                  市川昭次郎 書」

    
 

C牧水歌碑(木製)

 「しめりたる落葉がうへにわが落とす煙草の灰は散りてましろき
  わが急ぐ山より見ればむかつ山夕日にもゆるもみぢなりけり 若山牧水」

   

○牧水歌碑(石碑)

 「みなかみ紀行「枯野の旅」より
  散れる葉のもみじの色はまだ褪せず
  埋めてぞをるりんどうの花を
           若山牧水
         平成八年十月吉日
         伊勢崎市星野石材店建之贈 
               市川昭次郎 書」

   
 

D牧水歌碑(木製)

 「うららかに峰は晴れたれわが登る山そばみちの路のゆくてに
  踏みゆくよ上はかわきて下しめる山そばみちの深き落葉を 若山牧水」

   
 

E牧水歌碑(木製)

 「摘みとりて見ればいよいよ紫のいろの澄みたるりんだうの花
  越ゆる人まれにしあれば石出でて荒き山路のりんだうの花 若山牧水」

   

○牧水清水 中之条町生須

 「生須村を過ぎると路は単調な雑木林の中に入った。今まで下りであったが、
  今度はとろりとろりと僅かな傾斜を登っていくのである。路に堆い落葉はからからに乾いて、
  渓川の真白川原に、われ等ゐてうちたたへたり山の紅葉を   若山牧水
                       平成五年正月 吉川昭次郎トヨ 書之建」

 原文から省略部分や違うところがありますが、碑文のままです。
 2つのガラスの輪の中には牧水の写真があります。風化が激しい。

    

   
 

F牧水歌碑(木製)

 「露霜のとくるがことく天つ日の光をふくみにほふもみぢ葉
  もみぢ葉のいま照り匂ふ秋山の澄みぬるすがたさびしとぞ見し 若山牧水」

    
 

G湯の平温泉口 中之条町入山

 「枯れし葉とおもふもみぢのふくみたるこの紅ゐをなんと申さむ
  渓川の真白川原にわれ等ゐてうちたたへたり山の紅葉を 若山牧水」

 閉館した湯の平温泉「松泉閣」へは、ここからも通じていたのですね。

  
 

H牧水歌碑(木製)

 「立枯の木々しらじらと立つところたまたまにして啄木鳥の飛ぶ
  啄木鳥の声のさびしさ飛び立つとはしなく啼ける声のさびしさ 若山牧水」

     
 

I牧水歌碑(木製)

 「耳につく啄木鳥の声あはれなり啼けるをとほく離り来りて
  とびうつる枯木が原の啄木鳥のするどきすがた光たらずや 若山牧水」
 

J牧水コース入口 中之条町入山

 <牧水歌碑>

  「牧水 夕日さす枯野が原乃ひとつ路わがいそぐ路に散れる栗実
   音さやぐ落葉乃下に散りてをるこの栗乃実の色のよろしさ 中澤勝磨書」

    

   

<道標>

 歌碑の前に道標があり、3方向の表示があります。
 「右澤渡温泉二通ス 左草津温泉ニ通ス ←花敷温泉」と刻まれています。

   

○牧水歌碑 緑の広場

 比較的新しい歌碑です。
 緑の広場は雑草の広場となっています。

 「笹原の笹の葉かげに咲き出でて色あはつけきりんだうの花 牧水」
  
    

「暮坂旅情」(作詞 安原静祥 作曲 佐久間清詩)の歌碑があります。

  
 

K牧水歌碑(木製)

 「おのづから干て搗栗となりてをる野の落栗の味のよろしさ
  かりそめにひとつ拾ひつ二つ三つ拾ひやめられぬ栗にしありけり 若山牧水」

  
 

L牧水歌碑(木製)

 「この枯野猪も出でぬか猿もゐぬか栗うつくしう落ちたまりたり
  柴栗の柴の枯葉のなかばだに如かぬちひさき栗の味よさ 若山牧水」

     

○若山牧水詩碑 1km

 歌碑の案内標識かと思ったら、若山牧水詩碑まで1km表示です。

  


【暮坂峠】
M牧水詩碑「枯野の旅」 暮坂峠

 「枯野の旅  若山牧水
  乾きたる
  落葉の中に栗の実を
  湿りたる
  朽葉がしたに橡の実を
  とりどりに
  拾ふともなく拾ひもちて
  今日の山路を越えて来ぬ

  長かりし今日の山路
  楽しかりしけふの山路
  残りたる紅葉は照りて
  餌に餓うる鷹もぞ啼きし

  上野の草津の湯より
  沢渡の湯に越ゆる道
  名も寂し暮坂峠

  上州の山川を深く愛した歌人若山牧水は
  大正十一年十月十九日、草津から小雨
  を経て沢渡に向ったが、途中花敷温泉に
  下って一泊、翌二十日、この峠を越えて
  この長詩を残した。」

    

   

○牧水像再建事業

 一部抜粋します。
 「暮坂峠の牧水詩碑はまだ峠に車道のない昭和三十二年十月地元有志により建立され、
  三十年後の昭和六十二年コンクリートの牧水像はブロンズ像へと設置替えされた。
  昨年七月十日牧水像は無残にも足を切断して持ち去られる盗難被害に遭遇、
  詩碑保存会は怒りと失望の中、再建事業に着手。数多くの皆様のご支援を賜る。
    平成二十九年十月二十日  牧水詩碑保存会」

   

○若山喜志子歌碑

 「若山牧水詩碑」を詠った若山喜志子の歌碑があります。
 「碑の上に刻まれて立つ旅すがた 生きていまそこに立つかと思ひし
             昭和32年10月20日 若山喜志子」

   

○暮坂峠道祖神

   

○牧水旧道

   

○暮坂峠遊歩道案内図

 暮坂旧道入口
    

 暮坂旧道出口
    


○旧大岩学校(牧水会館) 中之条町上沢渡3404-1

    

  

 「歌人若山牧水は大正十一年十月二十日花敷温泉から暮坂峠を経て沢渡温泉への途中
  大岩村にてこの二首を残した
  いまここに同窓相はかりてこの碑を建てる
    昭和五十年十月二十日 牧水歌碑建設委員会
        会長 町田浩蔵  石匠 岡田嘉一」

    


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