中禅寺湖の領有をめぐって、赤城山の神と男体山(二荒山や黒髪山は別名)の神が争い
戦場が原の決戦で、神様はヘビとムカデの化身で戦ったのですが、
群馬の伝説では、赤城山=ヘビ、男体山=ムカデ。
栃木の伝説では、男体山=ヘビ、赤城山=ムカデ。
勝者は、全く逆となっていて、それぞれ地元の神が勝っています。
中禅寺湖の中宮祠では、赤城山に向かって矢を放つ神事「武射祭」が室町時代から続いています。
老神と日光の神は戦いで傷つき、それぞれ温泉につかって傷を癒したのは共通です。
老神は神の傷をも治す湯として多くの人に愛されてきました。
日光湯元は、神の傷を癒した湯として、神が入湯した笹湯だけは入浴を堅く禁じられてきました。
明治4年の女人禁制の解除とともに一般に開放されるも現存していません。
利根町観光協会に老神温泉旅館組合があり、湯めぐり手形を売っています。
看板の宿のうち、閉館しているのが「朝日ホテル」「ハーベルハート」「若乃湯」。
亀鶴旅館は組合に加盟していない宿。
日帰り入浴利用時間は12時から15時。
内湯「ひつちの湯」、混浴露天風呂が「赤城の湯」と「岩鏡」。
内場「しぶつの湯」と、繋がっている露天風呂「水鏡」は、日帰り時間帯は女性用です。
内湯、混浴露天風呂それぞれはつながっていないので、それぞれで着替える必要があります。
「赤城の湯」は全国露天風呂百景に選ばれたお風呂とHPに説明があり、
検索すると、五楼閣ばかりヒットします。
どこで選ばれたのかな、「にっぽん露天風呂百景」(旅行読売出版1983)の本のことですかね。
信仰も大事にされていることが伝わってくる雰囲気の良い露天風呂でした。
好感の持てる風流な「文字」が多いのもおつでした。
<貸切露天風呂「もみぢ谷」>
宿泊客は30分500円、日帰り入浴でも30分1000円で利用可能です。
<殿方大浴場「ひうちの湯」>
源泉名「7号泉、若の湯3号の混合泉」(以前は、これに若の湯1号が加わっていた)
「加温しています。
浴槽内の温度を均一に保つために循環装置を使用しています。
紫外線を使用しています。」
消毒処理に、紫外線使用は意表をつかれました。
脱衣ボックスの中に細かい芸が施されていて、「お!」と感じます。
メガネ入れがあるんです。それと各ボックスそれぞれ違う絵が飾られています。
尾瀬沼と燧ヶ岳の風景が描かれたタイル画に彩られた内湯です。
「湯煙を浴びて眺むる雨乞岩 憩いを乞いて湯の里に 安らぎを得ん 旅の宿」
タイル画の下には、湯ははられていませんでしたが「歩行水」
尾瀬沼を歩いているような浴室の床です。
雰囲気良いな。
オーバーフローした湯は竜宮へ行くようです。
<混浴野天風呂「赤城の湯」>
分析書だと「野天風呂」、ホームページと現地の説明は「露天風呂」。
脱衣所の仕切板には、赤城の神の由来が書かれています。
建物の屋根のあるところに「あつ湯」、竹編みの竹蚕箔の屋根のあるところに「ぬる湯」
源泉名「7号泉、若の湯3号の混合泉」
「気温のい低い期間のみ加温しています。」循環ろ過も塩素もなくかけ流しです。
ぬる湯(下)と熱湯(上)が段々になって2糟あります。
柄杓があるので、飲泉所かと思ったら、「飲めます。」ではなく
「うがい用です。」!と掲示されています。
赤城神社の分祠が祀られています。
<混浴露天風呂「岩鏡」>
岩鏡は、上段に「打たせ湯」「あつ湯」、下段に「ぬる湯」の3つの湯舟の混浴露天風呂です。
脱衣所には番傘が置いてあります。
上段の湯の横にあった脱衣所ですが、今は男性用脱衣所が下段の湯の横に設けられ、
ここは女性用脱衣所に現在はなっています。
源泉名「7号泉、若の湯3号の混合泉」
「気温のい低い期間のみ加温しています。」循環ろ過も塩素もなくかけ流しです。
眼前に片品渓谷の景観がひらけます。
源泉名「8号泉、10号泉の混合泉」
低温の8号線泉と、高温の10号泉のブレンドです。
「冬季のみ加温、露天風呂のみ循環、塩素」
昭和11年6月の分析書が掲げられて、いい雰囲気。
老神温泉旅館組合公式サイトの源泉利用状況一覧を見ると、
8号・10号の混合のパターンが多い。
<内湯>
天井はいい雰囲気を醸し出しています。
露天風呂は循環ありで、内湯のほうが、湯の状態良し。
<露天風呂「華厳の湯」>
露天風呂にサウナがあります。湯口はパイプが複数。
福島飯坂温泉「餃子の照井」は足湯ですが、ぎょうざ専門店直営旅館、良いですね。
餃子ライスセットを食べて入浴。
昼食は貸し切り、風呂も先客2人が脱衣所であがるところで貸し切り。
源泉名「4号泉」かけ流し
露天の湯花は白、内湯の湯花は黒で、なんで色が違うのか不思議です。
内湯の湯口の源泉が流れ落ちてくる白い湯花をさわると、白いのは表面だけで、指が真っ黒に。
※温泉の湧出量減少で、露天風呂は2018年11月から休止しています。
<男湯内風呂「赤城の湯」>
<男湯露天風呂「吹割の湯」> 2018/11〜休止中
片品川の右岸にある老神温泉に対して、左岸はかつては穴原温泉でした。
大衆浴場「仙渓乃湯」と野天風呂が混浴でしたが、現在は男性専用となっています。
混浴の時に行きましたが、混浴ではなくなっても、基本変わっていないようです。
源泉名「老神1号泉」完全かけ流し。単純温泉ながら、硫黄臭と湯花が舞います。
温泉は地下50数mで湧出し、泉温53℃、湧出量80L。
寄贈の立派な分析書が掲げられています。分析書の寄贈というのは初めて見ました。
<脱衣所>
大衆浴室ににつかわないモダンな脱衣ボックスです。
(参考までに、塩原の静観荘古山の菱形の脱衣ボックス。)
<大衆浴室>男性内湯(以前は混浴)
隣の日帰り施設「華亭」は混んでいるのに、こちらは終始貸し切り状態の贅沢三昧。
内湯は浴槽3つ。
小さめ浴槽は湯温低めで、成長した長く白い湯花が舞っています。
カランはメッキみたいに茶色に変色していますが(随時、交換しているようです)、シャワーは温泉ではありませんと掲示。
以前は、カランも温泉使用だったことかと思います。
徹底して掃除しています。内湯で白い湯花が舞っていますが、露天の湯口のように白い筋の痕跡がありません。
湯口も、たわしでゴシゴシ掃除していますね。湯口まで掃除しているとは感心やら驚きやら。
一番湯だと、床が乾いているもんですが、ぬれていたので、ブラシでゴシゴシやった後でしょう。
浴室内のゴミ箱にはカミソリひとつもなく、徹底して掃除している姿勢に大変好感を感じました。
<野天風呂>男性露天風呂(以前は混浴)
湯口は、5匹のカエルに囲まれています。葉っぱも施されていて、芸が細かいです。
へびの化身の老神の生け贄ですかね。
<温泉湯穴工事>
2011年2月まで、温泉湯穴工事がありましたが、2019年1月7日から3月20日まで温泉湯穴工事で休館です。
アルカリ性単純温泉ですが、硫黄臭がしっかりとする源泉で、硫黄で源泉施設がやられがちで、
湯量増加のために定期的な工事が必要かなと思うと、大変だなぁと思います。
同じく左岸の硫黄臭の東秀館は、湯量低下のまま、露天風呂を中止にしています。
東秀館の温泉湯穴工事が終了して、湯量アップに期待。
老神温泉唯一の日帰り温泉施設。
車、いっぱい駐まっています。循環・塩素らしいのでパス。
スキーシーズンは、国道120号はスキー車で渋滞するので、しゃくなげの湯の前を通る県道ルートを使います。
しゃくなげの湯の駐車場は渋滞しています。
温泉スタンドもあります。