Discover 栃木 温泉文化遺産(温泉文化史)
 

 川俣温泉 閉館



<民宿きぬ姫>

 玄関、開けっぴろげなもんで、
 室内飛び回るアブ対策に、左手にはえたたきを用意、右手に箸で食す。
 露天風呂もアブ多しで、右手にはえ叩きで入浴。

 源泉名「川俣温泉栗山村有源泉」
 「温泉給湯許可証」掲示、きぬ姫では「3口毎分12リットル」を購入。
 影響を与える事項は「源泉が高温のため加水しています」

 2人のご高齢のおばあちゃんは、きぬ姫であられました(きぬ姫で生まれたとのこと)。
 宿泊客がいるときは、妹が来て手伝っているそうです。

    

    

    
 

<2012年1月>(閉館前、最後のきぬ姫)
 2011年11月終わりにHPが消失していたので気になり、年明け2012年1月、きぬ姫でそばを食す。
 そば食べて、息子さんの姿が見えなかったので(息子さんは川俣のこと聞くと丁寧に教えて下さる)。
 「今日は息子さんはお出かけですか」と尋ねると
 去年(2011年)の7月に亡くなったと聞いて愕然としました。
 お昼には元気に出ていったのに、くも膜下出血で急逝したとのこと。
  お母さんもくも膜下出血で朝の台所で倒れたそうです。
 ご冥福をお祈りします。

 ショックも癒えぬまま、開運の湯に入浴。
 入浴後、「休んでいきな〜」とのことで、「きぬ姫の息子さんが〜ショック〜」と言うと
 「かわいそうに、まだ若いのに32歳、私ら老人ばかり残って。。。」
 「そば食べに行ってくれてありがとね」とお礼を言われました。
 残された父親とおじいさんも、何かしていれば気も紛れるだろうからとのこと。
 きぬ姫のHPは息子さんが手がけていました。

  <閉館後の現状>
      

      



<川俣秘極の湯 隠(ふくよ)> 

 「ふくよ館」が2012/12閉館。
 「有限会社川俣温泉ホテルふくよ館」は、
 2013(平成25)5/21、宇都宮地方裁判所において破産手続きの開始決定を受けました。
 「川俣秘極の湯 隠(ふくよ)」が2015/5/1open、その後、閉館。2017/10売物件。

 <売物件「川俣秘極の湯 隠」>
    
 

 <ふくよ館>

  露天風呂の上を覆っている大木は「ハナノキ」です。
  日本の固有種で、長野県・愛知県・岐阜県・滋賀県の四県にのみ自生しており、
  国の天然記念物に指定されている他、愛知県の県木です。
  環境省のレッドブックでは絶滅危惧II類に指定されています。

  こんなところに自生しているはずないと思い、女将さんに聞くと、
  「カエデの一種で、川俣のここら辺では、昔から普通に生えてる木ですよ」
  と女将さんは語るものの、普通ではないと思います。

  内湯(殿方「夢の湯」、御婦人「華の湯」)は「川俣温泉栗山村有源泉」使用。
  露天「四季の湯」と岩風呂「岩の湯」は混浴で、「薬師夢想乃湯」使用。この湯、良いです。
  下流には奥鬼怒荘の露天風呂が見えます。
  ふくよ館から「薬師夢想乃湯」が黒パイプで奥鬼怒荘へ向かっています。
  奥鬼怒荘も薬師夢想乃湯を使用しており、湯花はこしとっていないので、湯花がすごいことになっています。

  湯守田中は「320段の石段」ですが、ここは4階ロビーからトータル213段で、
  木造の階段にわくわくしました。

     

     

     



<清湧館>

 川俣温泉の湯守。雑草の中に埋もれています。

  



<奥鬼怒荘>

 生活はしておられますが、大女将さんが亡くなられ民宿の営業は辞めています(2010年)。

 閉館後
   
 

 閉館前
  ここも長い階段を降りていきます。
  源泉名「薬師夢想乃湯」。内湯と露天風呂。
  湯の花乱舞がすごかった。
  これほど成長した湯花はみたことがなく、
  奥会津、西山温泉下の湯で見た玉子スープよりひとまわり大きかったです。

    

     



<川俣温泉蔵>

 「清和園」2010/8閉館、2011競売。
 「川俣温泉 蔵」2015/12/25open、休館。
 2018年6月再オープン予定。

 川俣温泉 蔵
    



<川俣一柳閣>

 2019年5月15日、休館となりました。経営変わって、再開はありそうな印象です。
 経営代って、2020/秋再openしたようです。
 温泉露天風呂は台風被害復旧に到らず、内湯で薬湯対応。日本秘湯を守る会未復帰です。

    



<黄金の湯>

 川俣温泉の一番手前の温泉宿、2006年に廃業しています。荒れ放題となりました。

     



女夫淵温泉>廃業・更地

  2013/2/25に震度5強を観測した地震で、
  「女夫淵温泉ホテル」「御宿こまゆみの里」の2軒に被害が集中しました。
  女夫淵温泉ホテルは廃業、解体、更地となり、残念です。
  ホテル全体が被災し、3本の自家源泉すべてに亀裂が生じ復旧の目処がつきませんでした。
  入場券をもって追悼します。

  解体前
      

  解体後
      
 

  源泉「奥鬼怒第1号源泉・女夫淵源泉混合泉」。
  水道が露天風呂ゾーンにはないとのことで、湯量の調整だけで掛け流し。

  鬼怒川下流側の露天風呂は、
  「大天狗の湯」(底が浅く一番熱かった、小天狗の湯からオーバーフロー流入+湯口)
  「小天狗の湯」(白濁、湯底に湯口で源泉ちょろちょろ)
  「白寿の湯」(屋根付き)
  「人魚の湯」(夏季限定温泉プール)
  鬼怒川上流側の露天風呂は、
  「天女の湯」「布袋の湯」(女性専用で囲い)
  「福禄寿の湯」(女性専用露天風呂の横、湯舟中央の岩の上から源泉投入)
  「毘沙門天の湯」(ホテル内湯のすぐ下、打たせ湯の湯口)
  「弁財天の湯」(福禄寿の湯の奥)
  「寿老人の湯」(屋根付き、恵比寿の湯へオーバーフロー)
  「恵比寿の湯」(寿老人の湯の真横、湯口+隣の湯舟からのオーバーフロー)
  「大黒天の湯」(一番上流、一番大きく、一番深い露天風呂。洞窟があり中には金精神)

    

  

    

     


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