高台にあって国道から目をひく宿です。
貸切露天風呂と男女別内湯があり、日帰り入浴はどちらか一方となります。
自家源泉「松の木平戦場源泉」掛け流し。
湯口からは鉄味・鉄臭の透明な湯。
湯舟では褐色になる前であろう緑がかった色を呈しています。
この辺りの赤沢温泉旅館、梅川荘等の無色透明とはまた違い、異彩を放っています。
岩組から冷たい水が流れ出ているため、一瞬、加水ありと思ったものの、
これは飾りの風景で、湯舟内ではなく、パイプで側溝に直行しています。
【参考】「戦場(せんば)の戦い」 詳細はこちらで記述
文明七年(1475)畑下の離れ室城を根城とする君島信濃守と、
中塩原の要害城を根城とする橘伊勢守・塩原氏との決戦が「戦場(せんば)の戦い」。
戦場(せんば)を見下ろす松の井荘では、自家源泉を「松の木平
戦場(せんば)源泉」と命名しています。
自噴自家源泉「赤沢源泉」掛け流し。
「湯の幸」→「赤沢温泉 網元」→「赤沢温泉旅館」
※備忘録
以前のオーナーは、平家獅子舞保存会会長でした。
平家獅子舞(栃木県指定無形民俗文化財)とは、
平家の都落ちの際、一門が西へ向かう中、
清盛・重盛の腹心であった平貞能は
重盛公の遺骨を奉持し、東へ向かいました。
重盛公の妻得子や、妻得子の妹(藤原信頼室:妙雲禅尼)らとともに妙雲寺に居を移し、
重盛公の守本尊釈迦牟尼仏像を安置して一門の冥福を祈り、
かつて栄光をもたらした獅子舞をその霊前に奉納しました。
この獅子舞が現在まで伝えられたと言われています。
※備忘録
赤沢温泉旅館の近くを流れて箒川に合流する赤沢の上流に洗心の滝があり、
柏屋旅館HPに掲載の塩原ガイドに洗心の滝の案内があります。
◇洗心の滝
美しい滝に心洗われる思いはだれも同じ。この清楚で美しい滝の姿に、多くの
人がすがすがしさを味わいます。
<渓谷歩道沿いリバーランドから、歩いて30分(片道)>
リバーランドというのは、湯の幸のことで、
道が残っているのか前々から気になっていたので、
道らしきものを何度かさがしてみましたが、見当たりませんでした。
行く人も途絶え管理されず、道は荒れ放題で、幻の滝になりそうです。
浴槽画像は、日よけ傘があった時と、現在のない時
2018年古式湯まつりで入湯の記録
1湯目は、赤沢温泉旅館。
掛け流しの良い温泉なので選択。
「湯の幸」→「赤沢温泉 網元」→「赤沢温泉旅館」と変遷。
今のオーナーが2013年に旅館を購入、2015/4/10オープン。
→→
コーヒー100円で、湯上がり後、庭の滝を見ながらのんびりできそうですが、
5か所コンプリートを目指し残念ながらパスしました。
ヤギが小屋にいましたが、囲いを抜け出して、草を食べていました。
<古代檜風呂>
古代檜風呂に、自噴自家源泉「赤沢源泉」掛け流しです。
入浴に適温の泉温なので、源泉ドバドバ投入。
塩原は高温の源泉が多いので、ぬる湯でまったり貴重かも。
以前は熱交換器で若干加温していたので、冬は加温するかもね。
<大露天風呂>
露天風呂の大きな日よけ傘は、土台痕跡だけ残っています。
以前は鯉が泳いでいた池にオーバーフロー、今は空池にオーバーフローしていきます。
露天風呂の横を流れている赤沢が箒川に合流します。
<貸切露天風呂>
以前、家族風呂がありましたが、貸切露天風呂に。
金録源泉等(集中管理)を使用。湯舟が小さい河童とたちばな家は湯の状態良し。
内湯は加温、循環ろ過、塩素。
露天風呂はかけ流し。
自家源泉「小滝源泉」掛け流し。
影響を与える事項の掲示はないのですが、露天風呂は加温のための循環を行っているようです。
内湯はザコザコオーバーフローしています。
露天風呂は一つ(混浴)で、上には「湯の華観音」が祀られています。
露天風呂は湯口の湯量に比べてオーバーフロー少ないので湯船内を探してみると、吸い込み口があります。
手をかざしてみると圧を感じる吸い込みでした。
湯口にパイプが3本あったので、源泉、加温循環分、加水用かもしれません。
昭和55年(1980)創業の比較的新しい宿です。
現在使用の建物は、平成9年オープン、隣には創業時の古い建物があります。
敷地内駐車場の横に自家源泉「真島源泉」があります。掘削自噴泉です。
湯量の調整で、加水なしの完全掛け流し。
内湯はかなりの湯量を蓄えていますが、高温源泉かけ流しの湯舟内適温。
<内湯>
<露天風呂>
2019年古式湯まつりで入湯の記録
露天風呂は混んでいたのでろくな画像なし。以前と変わらず
源泉「共同噴気泉(なかの湯)」を内湯に掛け流し。
泉漾太郎氏の民謡碑があります。
<湯花咲かせて お湯泉さまは 新湯繁盛を 眺めぐさ 漾太郎>
日帰りで利用できるのは、展望大浴場「たぬきの湯」。
源泉名「なかの湯」、掛け流し。
湯の表面がとてつも熱すぎ、木のかき回し棒でえっちらおっちらかき回しました。
天井に湯気抜きがあり、湯気がこもらなくて良いです。
<たぬき大明神>
「傷ついた狢が、その当時の領主の奥方に化けて入浴して全治した故に、狢の湯と名付けた。」
との縁起が「むじなの湯」にあります。(昔の案内本より抜粋)
ここでいう狢(むじな)とは、たぬきのこと。
領主の奥方に化けて入浴したのだから、雌のたぬきだったのでしょう。
渓雲閣は、この縁起に因み、たぬき(むじな)を宿のキャラクターにしています。
ロビーの一角に「たぬき大明神」があります。
手ぬぐい入れには「縁起温泉・たぬき湯」
<元湯の地図>
ロビーの一角に「平成23年1月30日調書 君島栄七」とあります。
湯本古地図だと判読できないのですが、わかりやすいです。
<カエル>
カエルが玄関左手にいます。
2018年古式湯まつりで入湯の記録
2湯目は、渓雲閣。たぬき大明神を撮っていなかったので、選択。
<たぬき大明神>
「傷ついた狢が、その当時の領主の奥方に化けて入浴して全治した故に、狢の湯と名付けた。」
との縁起が「むじなの湯」にあります。(昔の案内本より抜粋)
ここでいう狢(むじな)とは、たぬきのこと。
領主の奥方に化けて入浴したのだから、雌のたぬきだったのでしょう。
渓雲閣は、この縁起に因み、たぬき(むじな)を宿のキャラクターにしています。
ロビーの一角に「たぬき大明神」があります。
手ぬぐい入れには「縁起温泉・たぬき湯」。
温泉ふるまいでの利用ですが、ぬれたタオルにお使い下さいといただきました。
心意気に感心・感謝です。
<元湯の地図>
ロビーの一角に「平成23年1月30日調書 君島栄七」とあります。
君島さんは、塩原温泉郷土史研究会の会長ですね。
湯本古地図だと判読できないのですが、わかりやすいです。
<カエル>
カエルが玄関左手にいます。
ちなみに、下藤屋は、5匹も並んでいます(最後の画像)。
<湯花咲かせて お湯泉さまは 新湯繁盛を 眺めぐさ 漾太郎>
泉漾太郎氏の民謡碑があります。
<展望大浴場「たぬきの湯」>
源泉名「なかの湯」、掛け流し。
源泉はたぬきのところの湯口と、湯中へのパイプの湯口と2カ所から投入。
湯の表面がとてつも熱すぎ、大きな木のかき回し棒でえっちらおっちらかき回して入るのですが、
温泉ふるまいで入浴客が多く来られたためでしょう、かき回さなくても適温でした。
真下にむじなの湯があります。
駐車場に奥蘭田の詩碑があります。
大浴場は別棟となっています。
廊下には貴重品ボックスが備えられています。
大浴場の内湯は男女別総ヒノキ風呂、内湯の外に露天風呂。
バリアフリーの貸切風呂「もみじ」(以前は家族風呂だった)
別棟にログハウス風の貸切温泉棟があり、露天風呂が3つ
源泉名「なかの湯」、掛け流し。
<大浴場>内湯/露天風呂
脱衣所から階段を降りて、内湯に行きます。
湯舟も浴室内も檜づくり。
上に脱衣所が見える、おもしろい造りです。
鬼怒川のかご岩温泉旅館が同じような造りをしています。
湯口から、高温の源泉が注がれています。
オーバーフロー部分は真っ白となっています。
湯船は表面だけ熱く、ぐるぐるかき混ぜないと入れません。
内湯から露天風呂へ出ます。
湯口から高温の源泉が注がれ、表面だけ熱く、ぐるぐるかき混ぜないと入れません。
<貸切露天風呂>
宿泊した時に利用しました。
益子焼露天風呂「きすげ」
西洋陶器露天風呂「りんどう」
檜露天風呂「やまゆり」
「きすげ」と「りんどう」は湯船が小さいので、ヒノキ風呂の「やまゆり」に入りました。
洗い場は1人分のスペース。露天風呂にケロリン桶が1つありました。
景色は道路から車が登ってくるのがメインの光景で喧騒を忘れてという雰囲気はないです。
塩原元湯には3軒の宿がありますが、大出館だけ高台にあって、他の宿と離れています。
先々代は、鬼怒川で旅館をやっていましたが、元湯に湯治に通い、惚れ込み、
買い取って新たに大出館を設立(大正12年)。
(2012/6/8/13放送「チャレンジing那須塩原」RADIO
BERRY)
<源泉名>
源泉名「御所の湯」「五色の湯No.3」「五色の湯No.1」
すべての浴槽で、加水はあるものの掛け流し。
<墨の湯/鹿の湯>(混浴内湯)
大出館は墨の湯(源泉名「五色の湯No.3」)が有名です。
墨の湯以外でも雨の後など、黒くなります。
元泉館でも、雨の後は、真っ黒の時があります。
奥が「墨の湯」(源泉「五色の湯No.3」)、手前が「鹿の湯」(源泉「御所の湯」)。
<高尾の湯>(女内湯)
高尾太夫は元湯で生まれました。詳細はこちらとこちら
<元湯で生まれた 塩原高尾 紅葉も七滝 化粧石 漾太郎>
女内湯は「高尾の湯」と命名されています。使用源泉「御所の湯」。
元泉館にも「高尾の湯」(源泉名「高尾の湯」)があります。
<子宝の湯>(女露天風呂)
宿泊客は、湯治の高齢者が多いんですけれどもね。
使用源泉「御所の湯」。
<平家かくれの湯/御所の湯>(混浴内湯)
大出館の混浴内湯は「御所の湯」(奥)と「平家かくれの湯」(手前)。
どちらも使用源泉「御所の湯」。
源氏と平氏の風呂がひとつの区切られた源平和合湯船になっている(勝手に命名)のも粋です。
改装前の画像で、壁は現在板張りです。
<藤の湯>(家族風呂・貸切)
日帰り入浴でも利用可。
使用源泉「御所の湯」。
<岩の湯>(混浴露天風呂)
使用源泉「御所の湯」。
<飲泉所>出ない
飲泉所の蛇口は、捻っても何も出ません。
湯口にはコップがあるので支障はありません。
<屋上展望台>
大出館は高台にあるので、眼下に、えびすや、元泉館、赤川が見えます。